格安SIMを提供するMVNO事業者を選ぶときのポイント
2016/04/20
最近、格安SIMを提供するMVNO事業者に注目が集まっていますね。
MVNOとは、Mobile Virtual Network Operatorの略で、仮想移動体通信事業者のことを指します。何をする事業者かというと、自社通信網を持たず、ドコモなどのキャリアの通信網を借りて、移動通信サービスを提供するのが大きな特徴です。一般的に卸側の通信業者に比べて、格安料金でサービスを提供することが多く、通信費を少しでも節約したい人向けと言えます。
いろんな会社がサービスを提供しており、安さだけで選ぶと、失敗することもあります。ここでは自分にぴったりのMVNOを選ぶときのポイントについて詳しく説明したいと思います。
MVNOを選ぶときのポイント
1)通信容量はどのくらいか
各MVNOでは、月あたりの通信容量を設定しています。つまり、1か月に通信できる容量ですね。ドコモなどのキャリアの場合には、1か月で7GBの容量制限が設定されていますが、MVNOではそれよりも少ない容量に制限することで、料金設定を低くしているケースがほとんどです。
たとえばIIJmioでは、データ通信専用プランで1か月に3GB使えるプランとして900円(税抜)という圧倒的な安さを実現しています。
3GBって言われてもどのくらいの容量なのかピンときませんよね。今スマホを使っているのなら、1か月あたりの通信容量を確認することで、どのプランが自分に最適なのかを判断できます。
ぼくの場合、WiFiを使用することが多く、LTE/3G回線を使用するケースはそれほど多くないため、1か月の通信容量は1.5GB程度です。なので、今の使い方であれば、3GBのプランで十分ということになります。
この容量を超えれば、一切通信できなくなるのか、といえばそうではありません。インターネットには接続できますが、回線速度が大幅に遅くなるので、できれば契約している通信容量を超えないようにした方がベストです。
あと、1か月あたりとは別に、3日間あたりの通信容量を設定しているMVNOもあります。たとえば、連続する3日間で1GBを使うと通信速度が制限される、といった具合です。
出張や旅行などで、短期間に通信回線をヘビーに利用することがある人は注意が必要です。
2)契約期間の縛りはあるか
一般的にドコモ/au/ソフトバンクといった大手キャリアの場合には、契約期間に2年の縛りがあり、契約解除料なしで解約できるのは2年が経過した後の一定期間(1か月~2か月)のみという厳しい制約があります。
→参考:スマホを解約する際に解約費用を抑えたいのなら、解約解除料の発生しない更新月を確認しておくべき!
それ以外のタイミングで解約する場合には、9,500円(税抜)という高額な契約解除料が発生します。また、解約月を経過すると自動的に2年縛りの契約に移行し、解除料なしで解約するにはまた2年待つ必要があります。
MVNOの場合には、この契約期間の縛りを設定していないプランを用意しているところがあります。こういうプランだと、契約を解除する際にも解除料が発生しないので、無駄な出費をすることなく、いつでも好きなタイミングで他のMVNO/プランに移行することが可能です。
最近では、各MVNO事業者からいろんなプランが提供されていますが、なるべくこうした縛りのないプランで契約する方がベターだと思います。
3)どこの回線を借りているか
前述したようにMVNOはキャリアの回線を借り受けています。したがって、どこの回線を借りているのかによって、つながる地域/繋がりやすさが大きく左右されるので、そのMVNOがどこの回線を借りているのかを確認しておきましょう。現時点では、大部分がドコモから借り受けていますが、一部のMVNOはauから借り受けています(mineo/UQモバイル)。
4)つながりやすさ/通信速度はどうか
たとえばドコモの回線を借り受けているとしても、ドコモで契約しているスマホとMVNOで契約しているスマホの通信速度/繋がりやすさは同じではありません。MVNOの通信状態は、MVNOとキャリアの接続状況によって大きく左右されます。この部分は開示されていないので、実際に使っている人の声を聞くしかありません。
繁華街ではつながりにくかったり、人が大勢いる場所では通信速度が出なかったりします。つまりMVNOの場合、キャリアよりも通信状態が悪くなるケースがあります。このあたりは、価格が安いことのトレードオフですね。同じ通信品質であれば、キャリア並みの価格設定になるわけですから、致し方ない部分ではあると思います。
→参考:格安SIMが売りのMVNOだけどそれだけで選んじゃダメ!絶対抑えておきたいポイントとは?
契約する前に、ツイッターなどのSNS、ブログなどにアップされている、実際に使った人の感想を参考にしてみることをお勧めします。
5)手持ちのスマホで使えるか
重要なのが、契約しようとしているMVNOで、自分の持っているスマホが使用できるかどうかを確認すること。いくらサービスが良くても、自分のスマホで使えなければ意味があありません。
基本的には、ドコモの回線を借り受けているMVNOの場合はドコモのスマホを、auの回線を借り受けているMVNOの場合はauのスマホをそのまま利用することができます。
あともちろんSIMフリースマホも利用することが可能。MVNOのWebサイトで、動作確認済みのスマホが掲載されていると思うので、しっかりと確認しましょう。
6)どのタイプのSIMが提供されているか
SIMカードには、大きさ別に標準SIM、microSIM、nanoSIMの3つの種類があります。自分のスマホで使えるSIMカードの種類をあらかじめ確認しておき、MVNOでその種類のSIMカードが用意されているか、必ず確認しましょう。用意されていない場合でも変換アダプタを装着すれば、使用できる場合があります。
7)音声通話オプションはあるか
これまでMVNOのサービスプランとしてデータ通信のみを扱っている会社が多かったのですが、最近ではSIMフリースマホの台頭に伴い、音声通話オプションも用意する事業者が増えてきました。
たとえば、IIJ mioの音声通話機能付きプランのみおふぉんの場合、音声通話が可能で、電話をかけることができます。電話番号が割り当てられるので、登録に電話番号が必要となるLINEも操作することができます。
音声通話機能付きオプションを利用すれば、メインの携帯電話として利用することが可能なので、ガラケーやキャリアのスマホからの移行もしやすいと思います。
8)MNPが可能かどうか
音声通話オプションが用意されている場合、MNP(Mobile Number Portability:番号ポータビリティ)サービスを使って、今利用している電話番号をそのまま利用できるかどうか確認することをお勧めします。
MNPを利用すれば、手数料はかかりますが、従来の電話番号をそのまま利用することができるため、電話番号が変わったことの通知をする必要がなく、非常に便利です。
以前は、MNPするのに、スマホが使えない期間が発生することが多かったのですが、最近では自宅でMNPできるMVNOも増えてきました。
まとめ
最近注目されているMVNOを選ぶ際のポイントをまとめてみました。
MVNOを検討しているのであれば、月額コストを削減したいはずですよね。なので、現在の使用容量と照らし合わせて、なるべくぴったりのプランを選択すれば、大きな節約になると思います。
ただし、あまりにケチって容量を少なくしすぎると、すぐに容量オーバーして回線速度が遅くなるという恐ろしい事態に陥ります。このあたりは、バランスが大事ですね~ヘビーな使い方をする人は、モバイルWiFiサービスと組み合わせて利用すれば安心でしょう。
アドセンス
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